D-SEND#1

概要

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D-SEND#1は、鉛筆のような軸対称形状の供試体を2種類作り、大きな気球でその2つの供試体を上空まで運び、連続的に落下させソニックブームを計測する試験です。
この2つの供試体は、一方は低ソニックブーム設計を適用しないN型の圧力波形を発生する供試体(NWM:N-Wave Model)、もう一方は低ソニックブーム設計技術を用いて設計したソニックブームを弱めた供試体(LBM:Low-Boom Model)です。これらを約10秒間隔で、高度20~25kmから連続的に落下させると、2つの供試体はほぼ同一のマッハ数履歴をたどり、斜め前方にソニックブームを発生し、そのソニックブームは地上のブーム計測システム(BMS:Boom MeasurementSystem)により計測されます。落下中の供試体からは、搭載したGPSによる位置、速度データが地上に送信されます。

D-SEND#1試験は、スウェーデン宇宙公社の協力の下、2011年5月7日、5月16日(現地時間)の2回にわたり、スウェーデンエスレンジ実験場(ESRANGE SPACECENTER)において実施され、世界で初めて低ブーム軸対称形状の効果を気球落下実験で確認いたしました。 D-SEND#1試験の結果から、以下の目標が達成されたと考えています。

  • 軸対称供試体による空中ブーム計測技術の確立
  • 低ブーム波形計測可能性の確認(N波形と低ブーム波形の比較)
  • D-SEND#2の予備試験(試験習熟、計測方法確認、等)

D-SEND#1試験結果につきましては、右のデータ一覧からダウンロード下さい。

  1回目試験 2回目試験
放球時刻 2011年5月7日5時44分現地時刻 2011年5月16日5時30分現地時刻
分離時刻 2011年5月7日7時02分現地時刻 2011年5月16日7時36分現地時刻
分離高度 約21km 約27km
到達速度 約マッハ1.4 約マッハ1.7

グラフ

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